感熱ラベル紙の動作原理は主に物理と化学反応に基づいており、具体的な過程は以下の通りである:
一、基本原理
感熱ラベル紙、感熱紙とも呼ばれ、その表面には特殊な「感熱塗料」(感熱変色層)が塗布されており、この塗料は感熱紙が文字や図形を印刷できる鍵となっている。このコーティングには主に無色染料(または暗色染料)と発色剤の2つの成分が含まれています。室温では、無色染料は無色であり、感熱紙が普通の紙と変わらないように見える。
二、印刷プロセス
加熱:感熱紙が感熱プリンターに送られると、印刷ヘッドの表面には、必要に応じて印刷される文字や図形に基づいて用紙の特定の領域を加熱する微小な半導体素子がたくさんあります。
化学反応:温度の上昇に伴い、感熱紙表面の無色染料と発色剤が溶融して液体になり、化学反応が起こる。この反応により、無色染料が着色された物質に変化し、紙に文字や図形が現れる。
冷却硬化:印刷ヘッドが移動すると、加熱された領域が急速に冷却され、染料と発色剤の化学反応が完了して硬化し、文字や図形が長く残る(以下に説明するように、特定の条件下では色褪せる可能性があるが)。
三、影響要素
感熱性コーティングの品質:感熱性コーティングの均一性と化学処方は印刷品質と保存時間に直接影響する。コーティングが均一でないと、印刷時の色の濃淡が異なる可能性があります。化学配合が不合理であれば、印刷用紙の保存時間が大幅に短縮される可能性があります。
保護層の役割:一部の感熱紙には、感熱層を化学腐食、汚染から保護し、ラベルが印刷中に印刷ヘッドを損傷するのを防止するための感熱層の上に配置された保護層も含まれている。保護層の均一性も同様に重要であり、不均一な保護層は感熱性コーティングに対する保護効果に影響を与え、印刷ヘッドを脱落したり破損したりする可能性もある。
環境条件:感熱紙で印刷された文字や図形は、保存中に化学物質との接触、日焼け、高温などの環境条件の影響を受ける可能性があり、これらは染料を無色の状態に戻し、文字や図形を色あせさせる可能性があります。
四、応用と注意事項
感熱ラベル紙は、消耗品の印刷が不要で、印刷速度が速く、コストが低いなどの利点から、スーパーの買い物レシート、物流ラベル、医療記録などの分野に広く応用されている。しかし、文字や図形の色あせを避けるためには、使用時に保存条件や時間の制限に注意する必要があります。また、感熱ラベル紙を選択する際には、用途やニーズに応じて適切な材質や仕様を選択する必要があります。
以上より、感熱ラベル紙の動作原理は、加熱により紙表面の無色染料と発色剤とが化学反応して文字や図形が現れることである。この過程は感熱性コーティングの品質、保護層の作用及び環境条件などの多種の要素の影響を受けている。